こんにちは!KANKIKUこと環境のきく子です。

さて、前回は”環境のきく子に怒られる”と言って、プラスチック削減を気にしてくれる方が周りに続出しはじめた、という話をしました(笑)

環境のきく子さんに怒られる!? – KANKIKU for the Future (kankikublog.com)

わたしは、前職で食品メーカーの営業をしていたので、商品パッケージがどういう観点で作られているのか、どういう流れで製造元から店頭に販売されるのかも見てきました。また、現在は、都内のデパ地下で消費の現場をより知るために食品販売の仕事もしています。、どのように果物や野菜などの生鮮そして加工食品が販売されているのか、お店側とお客さん側がどれくらいプラスチックの削減に意識があってどんな感じで買い物しているのかも日々目の当たりにしていますが、残念ながら日本はいまだに過剰包装社会である、ということはまぎれもない事実であることを今日はお伝えしたいと思います。

レジでタダでもらえるポリ袋

レジ袋の有料化というのは2020年から始まりました。それによりエコバッグなどお買い物用に袋を持参する方は圧倒的に増えました。

しかし、そのエコバッグに購入した生鮮、加工食品を持って帰るために、ポリエチレン製のポリ袋(ビニール袋)は気兼ねなくみなさん使っています。バッグの中で、ぬれたりこぼれたりするのを防ぐため、というのは確かにそうですが、見ていると”なんとなく安心する”から、という意識でビニール袋に入れたいのがひとつ。

そして、なによりタダでもらえるから。

そういう理由で、ポリ袋は多用されています。

この透明なビニールは、ポリエチレン製の袋でエコ素材でも何でもない紛れもないプラスチックです

これはまずいです。

また、りんごなどの果物の場合、丁寧なお店ではプラスチックの緩衝ネットまでかぶせているところも。

りんごが包まれてる場合

緩衝材のネットで傷がつかないように包まれたリンゴ

さらに、これをレジでお店の方が、ビニール袋(ポリ袋)に入れて渡してくれることもあります。こんな感じ。

袋から出してネットを脱いで、りんごはやっと裸に。

そのネットとビニール袋は多くの場合、ごみ箱に捨てられ、焼却されます(プラスチック用の回収でも同じくほとんど焼却されています)

紙パックの卵はエコとはいえ、こういうことも・・・

次に、あるお店ではパルプモールドパック(再生紙パック)の卵を売っていますが、このままエコバッグに入れて持って帰れるから、わたしはなるべく紙パックの卵を選ぶようにしていたのですが・・・

↓紙パック入りの卵のイメージ

このような紙パックの卵が、エコバッグの中でぱかっと開いて中がこぼれたら大変なので・・・という理由でしょうか、せっかくエコなのにビニール袋に入れて持ち帰る、という方が半数以上いることを実感。(KANKIKUのリサーチによる)

わたしの経験上、紙パック入りの卵を持ち帰る場合でもプラスチックケースの卵(こちらの方が主流で安い卵が多いですね)、持ち帰るときにエコバッグにきちんとフィットするようにがさつに放り込まない、自転車で持ち帰るときも丁寧にかごに入れれば、割れることはほぼありません。紙パック入りのたまごをビニール袋に入れる必要はない、と考えます。(買った商品はお家に帰るまで大事に扱いましょうね)

ちょっと真面目にプラスチックの環境問題のはなし

このレジのサッカー台に取り付けられている透明のビニール袋は、今現在日本では無料です。しかし、東南アジアやヨーロッパ諸国ではこのようなプラスチックバッグすべてを有料化もしくは禁止にすらなっている国もあります。

なぜなら、こういうものもプラスチックの使い捨て用の袋であり、プラスチック汚染に繋がり、生態系にも悪影響をもたらしているからなのです。

そもそも、レジ袋を有料にしたのは日本は、プラスチック容器包装ごみ排出量が世界で3番目に多く、消費者の環境意識が低いということをどうにかするためでした。

一人当たりのプラスチック容器包装のごみが多い国ランキングです。(国連調査が少し古い。最新版を現在、世界的な環境NGOに問合せ中ですが、ご存知のかたいたら、プロフィール欄記載のメールアドレスまで教えてください。)

プラスチック問題が深刻で、削減する必要があったから、ただではなく有料にしたわけです。2020年に有料化してレジ袋削減は何とか浸透できた。けれど、プラスチックを削減するためには、過剰で不要なプラスチック包装、使用はやめるというのが大前提。

タダでもらえるから、気兼ねなく何でもかんでもビニール袋にいれるのはまずいわけです。この調子なら、このポリ袋も有料にするいう法律にしたほうが良いのかもしれません・・・

都内の高級系スーパーでは、こんな張り紙を始められていました。素晴らしいです・・・環境のきく子としては、こういうお店側の配慮に感心感激します。

ご協力:queen’s ISETAN

と言うわけで、タダだから、なんとなく、透明のビニール袋を過剰に使ってませんか?環境のきく子はいちいちそれでは怒りませんが(笑)、減らしているよ、という方には、陰で笑顔満開拍手を送ります!

次回は、食品のパッケージングについて、元食品会社勤務の視点から、お話したいと思います。今日はこのブログを最後まで読んでくださってありがとうございました。