こんにちは。KANKIKUこと環境のきく子です。

さっそくですが、エコなことの実践といえば・・・

”へちまスポンジ”を思いつかれる方もいるかと思います。

昨年2022年に、KANKIKUも「へちまを育ててみる」と思い立ち、初夏から庭に種を撒き、目が出て栽培、実がなり、収穫、スポンジを作るところまで自分でやってみました。

今回のブログでは、その記録を書いていきたいと思います!

へちま栽培のきっかけ

ゴミ問題の専門家であり、サステイナブルなライフスタイルを発信されている服部雄一郎さんのオンライン講演を聴く機会があり、服部さんが「へちまを育ててスポンジを作っている、自然循環を感じられてとても良い」とおっしゃっていたのを聞いたのがきっかけです。

我が家ではここ数年、1階の縁側部分にゴーヤを育てグリーンカーテンを作っていましたが、エコフレンドリーを発信する身としては、へちまもやってみなきゃね、と昨年はへちまを育ててみることに。

へちまは、子供が4年ほど前に、小学校で育てて、たわしにしたものを持ち帰ってきたことがあり、使ったことはありました。しかし、その時のたわしは、とても固かったのと、体を洗うたわしとしての認識があったので、「皮膚への刺激が強すぎて使えないな」という印象。すぐに捨ててしまいました・・・苦笑

それから、徐々にSDGsが浸透しはじめ、サステナブルでプラスチックを使わないというライフスタイルの一例として”へちまスポンジで食器洗いを”という発信を様々なところで見かけるように。へちまスポンジをおすすめされている理由は、食器洗いの時など、排水として一般的なスポンジの糸くずがマイクロプラスチックとなり海に流れ出ることから天然素材であるへちまスポンジで食器を洗うことで、小さなスポンジのかけらや繊維というプラスチックを減らし海洋保全につながる、ということ。

へちまをかつて使ったことのあるわたしには、へちまは固くて食器にも傷がつきそうだし、使いにくい、へちまを入手することは簡単なようで難しいし、泡立ちの悪い(と思い込んでいた)へちまをスポンジとして使えば環境問題を解決できる、なんて言われても、なんかハードルが高いし、意識高いナチュラル志向の方の自己満足だ、なんて思ってました。

さらに、私の場合、食器はびわこふきんで洗うので、へちまを使うとすれば、フライパンなどの調理器具を洗う時やシンクを掃除するとき、くらいしかないかも。ほかにどんな使い道があるのかを模索していたら、服部雄一郎さんの著書『サステイナブルに暮らしたい』(2021年、KTC中央出版)に、せっけん置きにする、とある。

なるほど・・・なんて思いながら、服部さんが著書のなかで”ヘチマのすべてを愛しています”だなんて、書いているのを見て、そんなに素敵なものに見えるなら、わたしも”環境のきく子”としてはヘチマ栽培にチャレンジしてみるかな!と、グリーンカーテンを毎年任せている夫に「今年は、ゴーヤじゃなくて、へちまを育ててみたい」と伝えました。

8月の終わりから、へちまは黄色い花を満開に咲かせ、生命力みなぎる
成長力をみせた。

大事に育てていたら、ぐんぐん伸びるへちま。脱プラのスポンジのためだけでなく、夏のグリーンカーテンとして、窓を開けて換気バツグン、外からはうちの中も見えず、エアコンも最小限に抑えられ温暖化対策にも貢献できた気がします。

わが家のへちまが実るまではまだまだ時間がかかっていたので、わたしは夏にメルカリでへちまスポンジと麻の手編みをお手頃なお値段で購入。数年ぶりにへちまスポンジを使い始めました。

すると、びっくり。今回、手元に届いたへちまは水に濡らすと柔らかくなり泡立ちもなかなか良い。フライパンなどの調理器具もすっきり洗えるし握り心地も良き。

そして、プラ削減と言えば、バスルームのシャンプーやボディソープも、固形がエコ。プラボトルも出ない、輸送も二酸化炭素排出削減に貢献、そして浴室もすっきり。固形石けん置きとしてもへちまを使ってみました。

こんな感じで石けん置きに使う。(イメージ)

へちまの収穫まで

夏も終わり、秋になると我が家のへちまは豊作状態。暖かく雨も多かった秋にはへちまがどんどん実り、枯れるまではだいぶ時間がかかりました(結局、枯れなかったので、緑のまま収穫しましたが)。

巨大なへちまの実が成り、驚きました。

結局、収穫をしたのは12月にはいってから。自然に茶色くカラカラになるまでほっておく、という方法が一番簡単なようでしたが、我が家のはいつまでたってもほとんどが緑のきれいな実だったので、収穫したものをカットして大きな鍋でぐつぐつと20分ほど煮て、柔らかくはがれやすくなった皮を流水で剥いていきました。

へちまをゆでて皮を剥く。

中に入っているタネは取り除き、スポンジ状になったへちまはベランダで乾くまで2日ほどかけて天日干しをします。

しっかり乾燥したら出来上がりです!

自家製のへちまスポンジは見てくれは今ひとつでしたが、食器洗いには快適。本当はポップアップストアで販売してみたかったのですが、販売するには及ばない見栄えだったので、友人たちにもおすそ分けしましたところ、好評でした♪

完成したへちまスポンジ

へちまスポンジを作った感想

へちまスポンジを一から作ってみたこの半年。色々な発見と達成感がありました。そして、へちまスポンジは100円ショップで買える普通のプラスチックスポンジに比べると、値段的には高く販売されていることが多く、それについては「そこまでしてへちまスポンジを買って使うひとはいるのだろうか??」と正直思いましたが・・・

へちまスポンジは長持ちする。

へちまスポンジは、食器洗いやバスルームに置いてあるとなんだか心地よく感じる。

へちまスポンジは泡立ちも良い。程よい段階で収穫しスポンジにしたものは、白くてちょうどよい固さで見ずに濡らすと柔らかくなるので、食器も傷つかない。

わが家のように、いくつもへちまスポンジが出来上がると、必然的にプラスチックのスポンジを買う必要がなくなり、マイクロプラスチックを減らすことに少しばかり貢献できている。

そして、へちま栽培、へちまスポンジのことをインスタグラムなどで発信していると、周囲の興味関心が結構高く、「使ってみたい」という声をたくさん聞けた。プラスチック問題に関心を持ってくれる方がへちまをきっかけに増えた。

スポンジにするだけでなく、グリーンカーテンとしてエアコンの使用頻度も減ったりすることで、総合的にエコライフの具体的実践としては優等生なアイテムである。

何事もやってみよう!の気持ちで、エコはことも取り組んでみると、面白い発見につながるなぁ、ということがわかったへちまスポンジ。そして、へちまスポンジに出来上がるまでは時間も労力も手間もかかるというのもよーくわかりました(笑)

今年の夏は、どうなるやら・・・しかし、我が家ではへちまスポンジが台所にある光景はしばらくは続き、もしかしたら、自然になっていくかもしれません。そうなれば、わたしも一歩エコライフ上級者に近づきます♪

2023年も、SDGsが身近に感じられるようなトピックをお伝えしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。