こんにちは。環境のきく子です。先月のことですが、思いがけず2000円の臨時収入がありました。ペイペイに振り込まれたのですが、その2000円でわたしは、書店に行き、気になっていた小説を買いました。

昨年出版されて、大反響で重版55万部売れているという

原田ひ香『三千円の使い方』

1.『三千円の使い方』原田ひ香

“読めば、お金と知識が貯まる節約小説”と新聞広告にバーンと出ているではないですか。それは、世の中の庶民たちはみんな気になるでしょ!

3000円の使い方で、人生が変わるのよ、という話はまさに、わたしとしては、いただいた2000円の一部をこの本を買うお金に充てたというわけです。

お金と知識が貯まって、有効活用できたらなんてすばらしいでしょう(笑)

文庫版のP201~202はページの角を折って何回も読み返してしまうくらい深いシーン。”費用対効果”とか言って、結婚や子供を持つこと云々いろいろ言っている安生という男性に対して、年の離れたお友達である73歳の琴子さんが言い放つ言葉の数々は、説得力が爽快。そのひとつは”人生は理不尽なもの”

そして、小説の最後には名言が。

お金や節約は、人が幸せになるためのもの。それが目的になったらいけない。

P337 原田ひ香『三千円の使いかた』

お金と女の人生について、じぶん事に照らしながらむさぼり読み進めどんどん気持ちが入っていってしまう、リアル感満点の小説でした。

2.『農ガール、農ライフ』垣谷美雨

日本の農業の問題といえば、後継者不足、高齢化、耕作放棄地なんていう言葉が思いつくかと思います。こちらの小説は32歳の主人公久美子が、派遣切りに合い、同棲していた彼から「結婚したい人がいるから出て行ってくれ」といわれ、失意のどん底にいたときに「農業女子」というのを目にして、田舎に引越し、ひとりで農家になるべく奮闘していく・・・という小説。

この本は1年くらい前に読んで、農業振興計画推進委員など都市農地保全の活動をしたりする中でとても参考になったと同時に、『三千円の使い方』と同様、女の生き方、女の人とのかかわり方がかなりリアルに描かれていて、もう胸んなかこねくりまわるくらい登場する人物たちの生き様がすごいんだけど、現実味帯びてて怖いのか面白いのか、ホラーか喜劇か??そんなくらいドラマチックでした。

この本を紹介したかったのは、『三千円の使いかた』の文庫では垣谷さんが解説を書いていて、その解説文がこれまたリアルすぎてわかるわかる!からの哀愁漂うエピソードに胸がぎゅっとなって、解説も読みごたえたっぷりだからなのです。

ちなみに、「農ガール、農ライフ』の解説文は、逆に原田ひ香さんが書いているのですね。

これはまた面白い!

読んだ後、どうなるか・・・庶民感覚でせこせことお財布と相談しながら生きているのが自分だけではない、という安心感を得られるとともに、お金、時間、人とのかかわり、何が自分にとって幸せか、これってSDGsにつながるじゃない?そう思ったのでした。

小説って面白いです!

ぜひ読んでみてね。

追伸:noteにも投稿を始めたいと準備中です。noteをよく読まれている方はぜひ、そちらでもよろしくお願いいたします。