プラスチックごみ汚染に対処する条約を国際的に決めましょう、と2022年の国連環境総会で決めて、世界中の国々で4回にわたり政府間交渉が行われていました。今年11月25日から12月1日までは、韓国の釜山で最終交渉の第5回目会合。みなさんはご存知でしたでしょうか。
なかなか、新聞でも読まない限り日本ではそれどころではないようなニュースにひっぱられ(衆院選やら103万円の壁の改正やらなんやら)テレビでも大して取り上げられていなかったので、知らない人のほうが多いことと思います。
わたしとしては、購読している朝日新聞の朝刊・夕刊で玉木記者がプラスチックに関して詳しく記事にしてくださっていたり、また先日12月4日には”プラごみ条約 実効性ある削減策探れ”と社説もなっていたので意識的にそれらには目を通していました。
結果としては、各国による問題意識や優先順位、主張が様々であること、石油輸出大国の中東諸国や、ロシアによる反発から合意ができず、次の会合へ先送りとなりました。
残念としか言いようがないです。
この条約づくりにおいては、とりわけプラスチック生産の規制についてが焦点になっていたように思います。
シンポジウムなんかに足を運んだ際には、下記のような言葉を聞きました。
プラスチック問題の解決にむけて”上流から下流まで”の対策を。
上流から下流とは??プラスチック汚染をなくすための対策について
上流から下流ってちょっといきなり言われてもわかりづらいのですが、
つまりは、
上流→プラスチックの生産
中流→プラスチックの加工、流通、消費
下流→プラスチックの廃棄、リサイクル
ということになりますね。
これまでのところ、わたしが見てきた印象としては、
日本ではプラスチックごみの下流の部分にはけっこう力を入れてきていました。焼却技術が上がり、廃棄の際にダイオキシンを発生させないとか、プラスチックだけを回収しリサイクルしたり、独自の回収をして循環させようとしたり・・・
しかしながら、よーく見ていくと、問題はプラスチックの生産量。上流なのです。そもそもの話ですが、世界でのプラスチックの生産量はこの20年間で2倍に増えていて、生活していてもだれしもが気づかないわけがないくらいプラスチックにあふれた暮らしに変わってきています。そして、環境の問題について意識されるようになってきたものの、いまなお増加が見込まれている。
上流の部分というのは、もはや個人で解決できるものではなく、国際的に法規制、”これ以上生産してはいけないよ”という拘束力のある決まり事を取り付けるしかないのではないか、とわたしは思っています。
なぜなら、今の状況は資本主義経済社会によって、
「プラスチックは環境には良くないらしいけれど、安く便利に使えてニーズがあるので、消費者は気兼ねなく買ってもいいですよ、事業者はプラスチックを利用した商品を製造してもいいよ、使っても良いですよ~そのおかげでビジネスも広がり経済利益が上がりますしね。」という風潮なのですから。
決められたことなら守れそう、という国民性がある日本においては、もし将来的に本当に持続可能な環境社会を築きたいのであれば、”上流”での生産規制=作らせない、使えない、買えないというところのしくみづくりをするしかないところまできているように思います。
企業と個人の努力義務でよし、という段階は過ぎましたし、もはや最初から良しではなかったのです。
国を挙げて上流からの解決を探りましょう。手遅れになる前に一日でも一時間でも早く。
なんか言っている偉そうな人にならないために
なんて、偉そうに言ってるそんなわたくしKANKIKUは、プラスチックカップを使わないために、市販のプリンを買うのをやめて、陶器やガラス瓶で、パステルの絶品プリンのレシピを元に、プリンを自家製にしました。このブログを書く前にもちょうどとろけるチョコレートプリンを作ったところです。
手作りが好きだから、というのではなく、もはや美味しいプリンをお手頃にエコに食べるためにはこうするしかないだろう、という意地です。なかなかちゃんと固まらず、湯煎の時間を長くしたりと試行錯誤しながら、4回目に作ったこのプリンは、とても上出来!8個ほど作ったのに、おやつの時間、夜のデザートにも、子どもが何個も食べたがってあっという間になくなってしまいました・・・またいつでも作ってあげるよ!