KANKIKUこと環境のきく子です。日本のプラスチック過剰包装は世界的にも問題になると危機感を抱き、2020年よりプラスチックゴミの削減について発信し続けてきましたが、

つい先日、3月6日の新聞で「日本食品が欧州に並びづらくなる? EU、プラスチック包装を規制へ」という記事が出ました。これは環境改善策としてかなり大きなこと。本当にこんなことができるのか?という疑問はありつつも、日本の食品産業にとっては本当に向き合っていかなくてはならない課題になることでしょう。

日本食品が欧州に並びづらくなる? EU、プラスチック包装を規制へ(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース

さて、そのプラスチックの食品包装について。前回のブログでレジでもらえる透明のポリ袋の問題点について触れましたが、今日は、食品のパッケージングについて、とりわけ容器トレーについて、元食品会社勤務の視点からもお伝えしていきたいと思います。

そのプラスチックのトレー必要ですか?

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スーパーなどで、パンを買ったとき、ジャーキーなどの珍味を買ったとき、ちょっとしたお茶菓子を買ったときなどなど・・・

パッケージの中に、こんな容器トレーが入っていることってよくありますね。

メーカーからしてみれば、この容器トレーは製造時、工場で大量生産する際に機械で詰めていき作業効率のためにトレーを使うという役割がひとつ。

2つめは、輸送時に、段ボール箱の中で商品がつぶれたり割れたりするのを防ぐため。

3つ目の理由は、立体的に見せることで陳列した時に消費者に目立って手に取ってもらいやすいから、内容量が多く見えて買ってもらいやすいから。

3つの目的で使われています。

また、お客様目線で言えば、あたりめやビーフジャーキーに入っているトレー。あれは、お家で飲み会や出張先のホテルで、ちょっと一杯やるときにお皿替わりにするため、でしょうか。

理由もなくプラスチックトレーを使っているわけではないのですが、そうとは言っても、これからの時代には、あきらかにまずいです。

よく見てみれば、例えばベーグルなどのパン3個入り(成城石井の湯種ベーグルとか・・・)に容器トレーはなくても問題ない、とわたしは思いますし、お菓子ごときに、過剰にプラスチックのトレーをつけるというのは、3つ目の理由である「多く見せるため」というのがもっぱらメインだったりする。それは、本当に必要というわけでもなく、消費者に過剰包装のものを売りつけてゴミを増やしている、というようにとらえられなくもないですよねぇ。

うちの商品は、工場でたくさん生産してるし、美味しくきれいな状態でお客様にお渡ししたいし、賞味期限も長くなるし、大きく見えたほうが買ってもらえるから、そういうメリットのために、たくさんの種類のプラスチックを使って包みますということだと、その食品を食べた後のことは、考えられていない、と言うことになります。

消費者個人がプラゴミを減らしたい、けれど日本のメーカーが作った美味しい加工食品も食べたい(私のことです・・・)。

今の現状ですと、消費者は深く考えなくてもおいしそうだから買う、だけで問題ないという感じでしょうか。

なぜなら、

企業や行政が「賞味期限が長くなるし、よりよい品質で買ってもらうのはイイことだから、プラスチックのごみが出ることはしょうがないよね、でも、行政でちゃんと回収して焼却処分するから大丈夫。買っていいよ」というスタンスになってしまっているから。

消費者も罪悪感も感じないでしょう。(みなさんにとって便利で豊かで、より良い生活を提供してくれるのが企業と行政のサービスだから)

だからなかなか過剰包装が減らないのかな、と個人的に思ったりもします。

過剰なプラ包装は複数素材でリサイクルも困難

以前からお伝えしているように、日本ではプラスチック容器包装はリサイクルされる、といって資源回収されるようになりましたが、その資源回収はまた新たな原料にもどってプラスチック容器になっているということはほとんどなく、焼却して1回ぽっきりの熱エネルギーとして使って終わり。という仕組み。

日持ちするパンの商品には3種類のプラスチック包材を使用

なぜならば、このパンのパッケージを見てみると

外装:PE(ポリエチレン)PA(ポリアミド=ナイロン)

トレー:PP(ポリプロピレン)

3種類の材質を使っています。

プラスチック素材をプラスチックにリサイクルするためには、同じ材質のものを集めなくては成り立たないのです。

ですので、このパンを購入した後の、このパッケージとトレーは結局燃やされて処分。地域によっては、普通に可燃ごみで出すところもあり、完全に”ただの可燃ゴミ”になっています。

冒頭でお伝えした、EUで食品包装のプラスチック規制が合意されたということだと、再生可能素材でないとヨーロッパに入ってこれません、NGになります、という意味。なぜならば、EU諸国は、ゴミの処理を焼却ではなく埋め立てを主流で行っているので、自然分解することのないプラスチックのごみは厄介もの以外の何物でもないのです。

日本とて、過剰にプラスチック包装をしたものが平気で売られていますが、焼却し続けることは温暖化加速、空気汚染、環境ホルモンの悪影響の懸念はぬぐえません。

そんなわけで、うちの商品は特別なので、プラスチックに大事に大事に入れて販売するけれど気にせず、たくさん買ってね、というスタンスはもうやめないとまずいわけです。

KANKIKUとしては、各企業へ「このトレーは不要だと思うので、プラスチック削減のためにも改善してもらえませんか?」と問合せしてきたこの数年。「お客様のご意見は担当部署にお伝えさせていただきます。貴重なご意見ありがとうございました。」という返信=門前払いが続いておりますが、そうなると、過剰包装のものは買わない、という選択をして、自分のライフスタイルを見直すしかないのか、でもここの食品美味しいんだよね・・・買いたいけれど残念だな、そんな風に思う消費者は、きっと私だけでなく、じわじわ増えてきていると思います。

まずは、過剰な状態を減らすならできるはず。

日本の消費の光景は、もっと普通に戻せるはずです。つまり、家事と同じで、

ゴミがたくさん出ているという”マイナスをゼロに戻す”。

過剰包装社会から脱却したい。環境のきく子とは言っても、一家の主婦でもあるわたしには完全にプラスチックフリーの実践は難しい。買い物にジレンマを抱えながら日々、減らす努力をしています。皆で減らせば、大きな成果につながりますので、明日からでもできる。

少しでも日本のスーパーマーケットの光景が、”なんかエコフレンドリー”になることを夢見て―

また次回のブログもお楽しみに。最後まで読んでくださりありがとうございました♪